胃潰瘍とは

自分の胃液によって、胃・十二指腸の粘膜を自己消化してしまい、部分的に組織の欠損が起きた状態が、胃・十二指腸潰瘍で、消化性潰瘍とも呼ばれています。

胃潰瘍は、中年以降に多く、また、十二指腸潰瘍は、青年・壮年に多くみられます。
男女差では、男性に多いのが特徴です。消化性潰瘍と一口にいっても、短期間で治るもの、手術が必要なものなど、程度によって治療の方法は異なります。

コントロールしにくい、精神的ストレスが、多くの場合、その主因であるため、胃・十二指腸潰瘍の治療や再発防止には、医師の指示のもとで、しっかりした治療を受けなければなりません。

最近、欧米ではヘリコバクター(Helicobacter pylori)と言う菌が胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発や悪化に関係があるとされ、その除菌治療が十二指腸潰瘍の再発防止に極めて有効とする報告が数多くなされています。ただ、除菌による再発防止のメカニズムにはまだ不明の点が多く、一方、胃潰瘍では除菌と再発防止の関連は十二指腸潰瘍ほどはっきりした成績は得られていません。

現在のところわが国ではヘリコバクター除菌の是非についてのコンセンサスは得られていませんが、ヘリコバクターの影響がある症例も現実で、今後の課題だと思います。


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