胃潰瘍の原因

胃潰瘍の原因
1.イライラ、過労、睡眠不足、緊張、不安、手術前などからくる肉体的・精神的ストレス
ストレスが胃潰瘍の原因となることは多く、急性の強いストレスは急性胃潰瘍の原因にもなっています。


2.ヘリコバクター・ ピロリ菌の感染
胃潰瘍の原因の7割以上がピロリ菌とされており、十二指腸潰瘍においては9割を占めています。
ピロリ菌は、口から入って感染すると言われており、ピロリ菌にかかると、まず、慢性胃炎となり、そのごく一部が慢性胃潰瘍などになります。

ピロリ菌が原因の胃潰瘍の場合、抗生物質を1~2週間服用して、ピロリ菌を除去すれば治ります。


3.刺激の強い香辛料や熱過ぎたり冷たすぎる飲食物を摂取し続けた場合
刺激の強い香辛料など、胃を刺激するものを過剰摂取すると胃潰瘍の原因となることがあります。


4.痛み止めやステロイドなどの強い薬や長期にわたる服用

薬の長期服用などで胃に負担がかかり胃潰瘍になることがあります。 
腰痛、膝痛、関節リウマチなどの痛み止めとして使われる非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAID=エヌセイド)も、痛みを抑えてくれますが、胃腸の粘膜を荒らしてしまう副作用があり、胃潰瘍を引き起こすこともあるので、H2ブロッカーなどの胃腸薬を処方してもらいましょう。

また、胃潰瘍や十二指腸潰瘍にならなくても、潰瘍の前段階として、胃炎などの胃粘膜傷害にかかる確率が高いので、気をつけましょう。


5.喫煙・飲酒・コーヒー
喫煙は胃粘膜の血流を低下させるため胃潰瘍の引き金となることがあります。
また、大量の飲酒やコーヒーは胃に負担がかかり胃潰瘍の原因となることがあります。


6.暴飲暴食、早食いなど不規則な食生活
暴飲暴食、寝る前に食事をとる、よく噛まないで早食いするなど、不規則な食生活は胃に負担がかかってしまいます。



胃潰瘍のしくみ
胃潰瘍は、胃液と胃を保護する粘膜とのバランスが崩れた時に起こります。
食べ物を消化してくれる胃液は強い成分で胃粘膜を溶かすほどの力があるので、胃粘膜は消化されないように粘液を出しています。

胃液の胃酸を「攻撃因子」、胃粘膜の抵抗力や粘液を「防御因子」と言い、普段は両方のバランスが保たれています。
ところが、ストレスや服薬で「攻撃因子」が強くなってしまったり、抵抗力の低下や粘液の分泌が減ることで「防御因子」が弱くなってしまい、バランスが崩れると、胃粘膜が消化されて傷つき、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が起こるのです。

十二指腸潰瘍と胃潰瘍は、年齢によって発症率が違い、若い人は、十二指腸潰瘍を発症することが多く、年を重ねると胃潰瘍を発症することが多くなります。

塩酸やペプシンが出てくる、潰瘍のできにくい「胃底腺領域」と、「幽門腺領域」との境目の幽門腺領域側に潰瘍ができます。

この境目は、年を重ねるごとに上へ上がっていくので、若い人が十二指腸潰瘍を発症するのに比べ、中年の方ほど胃潰瘍になることが多くなるのです。



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