口臭を引き起こす胃の4つの病気

胃潰瘍から起こる口臭

胃潰瘍は、口臭の原因になる病気としても知られています。
胃潰瘍は、胃の粘膜を胃酸から保護する作用が低下することで胃粘膜が傷付いてしまう病気です。

吐血が見られるようになるとかなり病状が進行していて、大抵は嘔吐感や酸っぱい臭いのするゲップ・口臭などが症状として見られます。

胃潰瘍の治療には胃カメラは付き物で、最近は内視鏡を使っての治療もおこなわれるようになっています。


胃がんの原因になるピロリ菌感染症

日本三大疾病の一つである癌は、長年に渡って胃がんがその比重の多くを占めていました。

日本人に胃がんが多い理由の一つとして指弾されているのがピロリ菌です。

ピロリ菌は、強酸性の胃の中でも活動できるように胃酸の分泌量とPH値をコントロールし胃粘膜を破壊する力を持った細菌です。

ピロリ菌はアルカリ性のアンモニアを生成して胃酸を中和する力を持っていて、このアンモニアが口臭悪化の原因になるといわれています。ピロリ菌除去治療を受けた患者の口臭が改善されたという事例もあります。


胃酸の逆流を伴う逆流性食道炎

飲み過ぎ・食べ過ぎで嘔吐したことのある人ならわかると思いますが、吐けるものを吐きつくして出てくる胃液は後味も臭いも非常にきついものです。

強烈な酸で胃から食道・口内までがザラザラになってしまう上に、酸っぱい臭いが直接鼻腔に叩き込まれるのでたまったものではありません。

嘔吐まではいかないまでも頻繁な胃酸の逆流によって食道がただれてしまう逆流性食道炎も口臭の原因になる病気であり、胃カメラで発見・把握できる病気なのです。

逆流性食道炎は重度になると、食道内壁が胃粘膜上に変化する「バレット食道」に発展し食道がんを引き起こす恐れが高まるので、胃カメラによる検査は不可欠なものとなっています。


独特の口臭・体臭を発生させる胃がん

日本人に多くみられる胃がんは、毒性の高いピロリ菌への感染や塩分の強い日本食の影響が発症に大きく関わっているといわれています。

胃がんの早期発見のためには、胃カメラ検査だけでなくCTスキャンや腫瘍マーカー検査などの総合的な検診が欠かせません。スキルス癌のような、胃粘膜と胃壁の間に腫瘍が発生するタイプの胃がんは胃カメラだけでは発見できないのです。

胃がんも、口臭の原因になる病気の一つです。胃がんを患っていると、口臭はドブのような酷く強いものになります。また、胃がんに限らずがん患者は体臭にも変化が現れ、甘ったるい香りになるといわれています。




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