ピロリ菌の除菌は必ずしも成功するわけではありません。
除菌の効果の差はその人の体内環境と薬との相性とも言えます。
ピロリ菌の除菌率が高い薬の組み合わせは、胃酸の分泌をおさえるランソプラゾールかオメプラゾール、様々な細菌の発育を抑えるアモキシシリン2,000mg、細菌性感染症に処方されるクラリスロマイシン1,000mgを、朝夕の食後に1週間内服します。
この薬の組み合わせは約90%以上の除菌率が報告されています。
以前は別々に出ていた3種類の薬ですが、現在はピロリ菌を殺菌する薬として、1シートにパックした「ランサップ製剤」として処方されます。
クラリスロマイシンは耐性菌の出現が起こりやすく、効果がないケースもあります。
仮にクラリスロマイシンを増量して再除菌をしても、初回の除菌に失敗した原因が耐性菌であるため、高い治療効果は望めません。
効果がない場合は、代わりにトリコモナス腟炎の治療薬でピロリ菌にも効果があるメトロニダゾールを使用します。この薬では80%以上の除菌率が報告されています。
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