胃の病気:アニサキス

アニサキスの成虫はクジラなどに寄生する寄生虫です。幼虫はオキアミを経てサバ、アジ、イワシ、イカなど様々な魚に寄生して感染幼虫になります。

日本人は魚を生で食べる習慣があるので、他の国の人に比べて、感染率が高くなっています。人の体内に入った幼虫は成虫にならずに、胃や腸で好酸球性肉芽腫という病変をおこします。

予防は火を通して魚を食べることです。また、マイナス20度以下で24時間以上冷凍すればアニサキスの幼虫は死滅するので、冷凍保存されたものを食べると安全です。

症状
生の魚を食べた6~9時間後に嘔吐や腹痛が起こります。これらの症状は治まりますが、10日くらいで、胃壁や腸壁に好酸球性肉芽腫ができます。
幼虫が消化管の壁に穴をあけると激しい腹痛がおき、重症になります。


原因
アニサキスが寄生した魚の生食

検査
血液検査:
血清反応でアニサキスの有無を診断します。

内視鏡検査:
胃や腸内に好酸球性肉芽腫やアニサキスの有無を直接調べます。

X線:
アニサキスを直接探します。

治療
手術:
初期であれば内視鏡で虫体を摘出(てきしゅつ)します。肉芽腫は2ヵ月程度で、自然に治ります。




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