胃がん治療後の生活:腹痛・便秘、腸閉塞の対処法

手術後、傷が治るまでの過程で、腸の癒着が生じることがあります。癒着とは、炎症などにより、本来離れているべき組織同士がくっついてしまうことをさします。

腸の場合、腸管が曲がりくねっているので、隣接している腸管や腹膜などにくっついてしまうことがよくあります。すると、腸管が折れ曲がったり、ねじれたり、締め付けられるようになります。

癒着した部分は、詰まりやすいことも挙げられます。繊維質のものを多く食べたときは、消化しきれずに残ったものが、狭くなった部分にひっかかって、流れを止めてしまうこともあります。

たまった内容物の圧力と、流そうとする腸の運動によって、腹痛をもたらします。腹痛にも感じ方はいろいろありますが、きりきりとしたような痛みがあるのが特徴です。また、流れが止まってしまっているため、腸の内容物が戻ってきて、吐き気や嘔吐をするようになります。

腸の癒着は、便通にも影響を与えます。そして、腸閉塞も引き起こすことがあります。


腸閉塞への対処法

手術後の腸閉塞の原因は、ほとんどが腸の癒着です。まれに、再発したがんが大きくなって、腸を圧迫する場合もありますが、まずは腸の流れを滞らせないように心がけましょう。

食べたものが腸にひっかかりやすくなっているので、よく噛んで食べるようにしましょう。便秘がちな人は、薬などを使って、便通をよくしましょう。体を適度に動かすことも大切です。

無理に食事を摂るのも控えましょう。お腹の調子が悪いときは、水分をとって様子を見ます。

腹痛とともに吐き気があり、嘔吐したような場合は、血行障害とともに腸閉塞が起きていると考えられます。その際は、すぐに病院で手当を受ける必要があります。



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