スキルス胃がんとは胃がんの種類の中で最も悪性度の高いがんとされています。
スキルス胃がんは、他の胃がんと同じように粘膜から発生します。
あまり粘膜面の変化をおこさないまま胃壁の中を広く浸潤していきます。
スキルス胃がんは胃がんの中でも約10%の割合を占めていて30代、40代の女性の方によく見られています。
すでに発見された時点で約60%の人は腹膜転移や広範なリンパ節転移をともなっています。
手術をしてがん細胞を切除できたとしても再発生率が高いがんということになります。
■スキルス胃がんの悪質な特徴
1)発見されにくい
2)進行が早い
3)転移しやすい
通常胃がんは、内視鏡検査で初期症状が発見されます。
スキルス胃がんは胃の粘膜表面の異常が少ないため内視鏡検査では見つけにくくなっています。
体調に不安を訴えて気付いたときにはがんが進行してしまっているといったパターンがほとんどなのです。
手術が難しいスキルス胃がん
スキルス胃がんに特徴的な転移が腹膜播腫です。
腹膜播腫とは、簡単にいえば内臓を包む腹膜にがんが散らばって転移した状態のことを言います。
がん細胞が胃壁を貫いていちばん外側の漿膜を越えて外に出てしまい、バラバラと腹膜にこぼれ落ちていきます。
がんのステージでいうと最終段階にきている状態です。
スキルス胃がんに掛かった人の約半数の人が腹膜播腫と言われていることからかなりの確率でこの腹膜播腫は出現することがわかります。
手術と抗がん剤、温熱療法を組み合わせた治療法が効果的とされています。
手術で腹膜の播腫がきれいにとれ、一通りの治療をすることができれば、生存率はぐっと高まるといわれています。
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